耐火ダクトの仕様と施工管理──排煙・厨房・一般空調で必要になる「板厚+ロックウール」の正しい理解

施工管理 ダクト

【この記事の対象読者】
設備工事に携わる施工管理技術者(経験2〜5年程度)、特に耐火ダクトの仕様判断や施工管理に不安を感じている方を想定しています。


「このダクト、耐火ダクトにするんですか?」「ロックウールの密度は?厚さは?」――現場でよく聞かれる質問ですが、「耐火ダクト」という言葉が指す仕様を正確に理解している人は意外と少ないのが実情です。

最も混同されやすい重要ポイント

耐火ダクト ≠ 板厚1.6mmダクト

項目耐火ダクト板厚1.6mmダクト
構成板厚1.5mm以上 + ロックウール保温板厚1.6mm のみ
使用場所例排煙主ダクト、厨房ダクトFD〜防火区画間

この違いを理解することが、本記事の最重要ポイントです。詳細は第7章で解説します。

一度保温を巻いてしまえば内部確認は困難です。この記事では、耐火ダクトが必要になる場面、具体的な仕様、施工時の注意点を、公共建築工事標準仕様書や建築基準法告示を根拠として整理します。


目次

■ 1. 「耐火ダクト」とは何か──板厚とロックウール保温の両方が必要
■ 2. 耐火ダクトが必要になる場面と採用できる場面
■ 3. 排煙ダクトの耐火仕様──最も一般的な適用例
■ 4. 厨房ダクトの耐火仕様──火災負荷が高いため密度が高い
■ 5. 一般空調ダクトで耐火ダクトを採用する特殊ケース──防火区画2つ跨ぎ
■ 6. ロックウール保温材の選定と施工
■ 7. 「板厚1.6mm」と混同しないために──耐火ダクトとの違い
■ 8. 施工前の確認と記録管理
■ まとめ:耐火ダクトの判断フロー


1. 「耐火ダクト」とは何か──板厚とロックウール保温の両方が必要

法令上の定義

平成12年建設省告示第1376号(防火区画を貫通する風道等の構造方法を定める件):

この告示は、建築基準法施行令第112条(防火区画)および第129条の2の5(特定防火設備)の委任を受けて、防火区画を貫通する風道および防火設備の構造方法を定めたものです。

ロ 当該風道は、厚さ一・五ミリメートル以上の鉄板でつくり、又は鉄網モルタル塗その他の不燃材料で被覆すること。

告示の読み方について:告示第1376号「ロ」の条文は上記の通りで、ロックウール25mmの記述はありません。条文上の要件は「板厚1.5mm以上の鉄板、または同等の不燃材料被覆」です。一方、FD〜防火区画間(「ハ」に規定)も同様に板厚1.5mm以上のみで、ロックウール被覆の要件はありません。

「板厚1.5mm+ロックウール25mm以上」について:これは告示条文そのものではなく、消防指針・実務で広く用いられる例示仕様(同等性能として認められたもの)です。排煙主ダクトの耐火風道として実務上の標準となっていますが、根拠は告示条文ではなく実務解釈・消防指導によります。

つまり、実務上の耐火ダクトの構成は:板厚1.5mm + ロックウール25mm以上

これが「耐火ダクト」または「耐火風道」と呼ばれる構造です。

実務での仕様

告示の最低基準に加え、仕様書・実務・消防指導それぞれの根拠をまとめると以下の通りです:

用途板厚ロックウール厚さ密度根拠
排煙ダクト1.5mm以上25mm以上(特記による)80kg/m³程度(実務・消防指導による)告示第1376号、公共建築工事標準仕様書 3.1.6(厚さのみ)
厨房ダクト1.5mm以上または1.6mm25〜50mm程度(特記による)100〜120kg/m³程度(実務・消防指導による)火災予防条例、設計図書・消防署指導(密度は仕様書未記載)

注:公共建築工事標準仕様書は国土交通省が定める公共工事の標準仕様ですが、民間工事でも設計図書がこの仕様書を引用・参照する場合は適用されます。設計図書・特記仕様書で必ず確認してください。

⚠️ よくある致命的な誤解

誤解①:「板厚1.6mmだから耐火ダクトでしょ?」
→ ×不正解:板厚だけでは耐火ダクトではありません。ロックウール保温が必須です。

誤解②:「防火区画を貫通するダクトは全部耐火ダクト?」
→ ×不正解:防火区画貫通部(FD〜防火区画間)は「板厚1.6mmのみ」が基本。ロックウール不要です。

誤解③:「耐火ダクトは全部ロックウール25mmでOK?」
→ △部分的に不正解:告示・仕様書の最低基準は25mmですが、実務・消防指導では屋内露出部は50mm程度、密度80kg/m³程度が一般的です。密度は仕様書未記載で、実務・消防指導による値です。

これらの誤解が、現場でのトラブルの原因です。


2. 耐火ダクトが必要になる場面と採用できる場面

耐火ダクトは、以下の場面で使用されます:

① 排煙ダクト(最も一般的)

排煙主ダクトは、HFD(排煙防火ダンパー)を設置してはならないため、耐火ダクトが必須です。

根拠:建築基準法施行令第126条の3第1項第四号

排煙口には、手動開放装置を設けること。ただし、排煙口に至る排煙風道が準耐火構造の防火区画を貫通する場合にあっては、当該防火区画を貫通する部分又はこれに近接する部分に防火設備を設けてはならない。

つまり、排煙主ダクトは防火区画貫通部にHFDを設置できないため、ダクト自体を耐火構造とする必要があります。各部屋への分岐後、防火区画を貫通する排煙分岐ダクトにはHFDを設置します。HFD以降の区間は耐火ダクトではなく、断熱の要否は離隔条件で判断します(第3章参照)。

仕様:板厚1.5mm以上 + ロックウール25mm以上(特記による。参考値:隠ぺい部25mm、屋内露出50mm)/密度80kg/m³程度(実務・消防指導による参考値)

② 厨房ダクト

厨房の排気ダクトは、火災予防条例により耐火被覆が必要です。油脂火災による高い火災負荷のため、排煙ダクトより高密度の保温材が求められます。

仕様:板厚1.5mm以上または1.6mm + ロックウール25〜50mm/密度100〜120kg/m³程度
(材質:ステンレス、ガルバリウム鋼板、鉄板等、設計図書による)

③ 一般空調ダクトで防火区画を2つ以上跨ぐ場合(行政判断による)

通常は各防火区画にFDを設置しますが、行政判断により耐火ダクトを採用してFDを省略できる場合があります。詳細は第5章で解説します。


3. 排煙ダクトの耐火仕様──最も一般的な適用例

排煙ダクトは、耐火ダクトが最も頻繁に使われる場面です。

排煙主ダクト(HFDなし)

判断基準:

  • 系統記号が「SM」または「SE」の主ダクト
  • HFDが設置されていない区間
  • 設計図書に「耐火ダクト」と明記されている

仕様:

  • 板厚1.5mm以上 + ロックウール25mm以上(特記による。屋内露出部は50mm程度)、密度80kg/m³程度
  • 板厚について:排煙ダクトは圧力にかかわらず高圧ダクトの板厚とする

法的根拠:

なぜ耐火ダクトが必要なのか
建築基準法施行令第126条の3第1項第四号:

排煙口に至る排煙風道が準耐火構造の防火区画を貫通する場合にあっては、当該防火区画を貫通する部分又はこれに近接する部分に防火設備を設けてはならない。

つまり、排煙主ダクトは防火区画貫通部にHFDを設置できないため、ダクト自体を耐火構造とする必要があります。

具体的な仕様の根拠
公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)第3編3.1.6「保温材の厚さ」表2.3.7では、ダクト保温の厚さとして隠ぺい部・機械室等は25mm、屋内露出(一般居室・廊下)・多湿箇所は50mmが示されています。ただし特記がある場合はそれに従います。

HFD(排煙防火ダンパー)以降の横引きダクト

HFDが設置されているため、この区間は耐火ダクトではありません。断熱の要否は以下の条件で判断します。

断熱の要否:

  • ケーブル・木材・冷媒管等の可燃材料と15cm以上の離隔が確保できる → 断熱不要
  • 15cm未満になる → 断熱処理が必要(建築基準法施行令第126条の3第7号)

断熱材の仕様(断熱が必要な場合):

  • ロックウール(JIS A 9504)厚さ25mm以上
  • またはグラスウール(JIS A 9504)厚さ25mm以上・密度24kg/m³以上

4. 厨房ダクトの耐火仕様──火災負荷が高いため密度が高い

判断基準

  • 系統記号が「KEA」の排気ダクト
  • 厨房の排気フードから外壁排出口までの全区間
  • 設計図書に「耐火被覆」「ロックウール保温」等の記載がある

なぜ排煙ダクトより仕様が厳しいのか

厨房排気ダクトが排煙ダクトより高密度のロックウールを必要とする理由は、油脂火災にあります。厨房排気は油汚れが内部に付着した状態で燃えるため、火災温度が600〜700℃以上に達し、通常の火災よりはるかに過酷な条件になります。このため、排煙ダクト(密度80kg/m³程度)より高密度のロックウール(100〜120kg/m³程度)が実務・消防指導上の参考値として用いられています。

また、油脂火災の過酷さから、厨房排気ダクトの完成品認定耐火ダクトは極めて少なく、実務では例示仕様(現場施工のロックウール被覆など)で対応することが一般的です。

なお、排煙ダクト向けには、セラカバーSやU-SLIMなどの専用防火材を工場で貼ったものや、認定を受けたプレファブ型耐火ダクトが存在します。採用する場合は認定番号・適用範囲を必ず確認してください。

仕様

ダクト本体:

  • 板厚1.5mm以上(ステンレス、ガルバリウム鋼板等)または 鉄板1.6mm
  • 材質は設計図書による(ステンレス、ガルバリウム鋼板、鉄板等が使用される)
  • 油脂火災は内部から加熱されるため、薄板だと早期に破断する恐れがあります

ロックウール保温材:

  • 密度100〜120kg/m³程度(実務・消防指導による参考値。仕様書には密度の規定なし)
  • 厚さ25〜50mm(特記による。参考値:仕様書3.1.6表2.3.7)
  • 高密度ロックウールは600〜700℃以上の耐熱性能を維持でき、油脂火災にも耐えます
  • 一部地域では隙間なし施工、2重巻きが推奨される場合もあります

材質の選定:
ダクト本体の材質(ステンレス、ガルバリウム鋼板、鉄板等)は、設計図書・特記仕様書によります。耐食性、コスト、地域の慣例等を考慮して選定されます。

法的根拠

火災予防条例:
各自治体の火災予防条例により、厨房排気ダクトへの耐火被覆が義務付けられています。

  • 東京都火災予防条例第3条の2(各自治体の条例による)

公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)では、厨房排気ダクトの保温厚さは特記によるとされており、固定の数値は明記されていません。密度・厚さは設計図書・特記仕様書および所轄消防署の指導によります(一般に密度100〜120kg/m³程度が用いられます)。

重要な注意

自治体によって基準が異なる場合があるため、所轄消防署の予防課に事前確認が必須です。消防検査で不備が見つかると、使用開始が遅れる重大な問題になります。


5. 一般空調ダクトで耐火ダクトを採用する特殊ケース──防火区画2つ跨ぎ

一般空調ダクト(SA, RA, OA, EA等)は、通常は防火区画ごとにFDを設置します。しかし、行政判断により耐火ダクトでFD省略が認められる場合があります。

⚠️ 重要:設計図書の確認と行政協議が前提

この方法は、設計段階で特定行政庁・確認審査機関・所轄消防署との協議が完了し、設計図書に明記されている場合にのみ採用できます。施工者が独断で判断することは許されません。


通常の対応:

部屋A ─ [FD] ─ 部屋B ─ [FD] ─ 部屋C
        ↑各防火区画にFD設置(標準)

耐火ダクトでFD省略する場合(設計図書に明記+行政確認済みの場合のみ):

部屋A ─ 耐火ダクト ─ 部屋B ─ 耐火ダクト ─ 部屋C
        ↑FD省略(行政確認が得られた場合)

仕様(設計図書で確認済みの場合の参考値):
耐火ダクト(板厚1.5mm + ロックウール25mm以上)

考え方の根拠:

  • 排煙ダクトの基準を一般空調に準用する考え方
  • 日本建築センター「新・排煙設備技術指針」(排煙ダクトでは耐火ダクトでFD省略可)
  • 「建築物の防火避難規定の解説」等で解説される場合がある

なぜ個別協議が必須なのか

排煙ダクトの基準を一般空調に「準用できるか」は法令に明記されておらず、特定行政庁や所轄消防署によって見解が分かれます。前例がある地域でも、建物用途・規模によって判断が変わることがあるため、必ず個別協議を行ってください。

なお、一般的には各防火区画にFDを設置する方が確実で、行政との協議も不要です。コスト・工期・確実性を考慮して判断してください。


6. ロックウール保温材の選定と施工

耐火ダクトの性能は、ロックウール保温材の密度と厚さで決まります。

密度の違いによる使い分け

密度主な用途性能
40kg/m³程度〜一般的な断熱措置ダクト(ロックウール最低密度)断熱性能
80kg/m³程度排煙主ダクト耐火性能(標準)
100〜120kg/m³程度厨房ダクト耐火性能(高)
150kg/m³以上防火区画貫通部の隙間充填防火区画の穴を塞ぐ

注:グラスウールの場合は24kg/m³(24K)から利用可能ですが、ロックウールの場合は最低密度が40kg/m³程度です(JIS A 9504)。表中の80kg/m³・100〜120kg/m³は仕様書未記載の値で、実務・消防指導による参考値です。

製品の確認方法

ロックウール保温材のラベル:

  • 密度(kg/m³)
  • 厚さ(mm)
  • JIS規格番号(JIS A 9504)

確認のタイミング:

  • 搬入時に必ずラベルを撮影
  • 設計図書の仕様と一致しているか確認
  • 密度不足の製品は即座に返品

施工時の注意点

保温材の取り付け:

  • 鋲で固定(ピッチは設計図書による)
  • 継ぎ目は突き合わせまたは重ね合わせ
  • 隙間が生じないように施工

外装材:

  • 設計図書または公共建築工事標準仕様書による
  • 例:ALK(アルミ箔・クラフト紙複合体)、ALGC(アルミ箔・ガラスクロス複合体)、金網仕上げ等
  • 防火区画貫通部では、検査時の視認性を考慮して仕様を選定する場合がある

7. 「板厚1.6mm」と混同しないために──耐火ダクトとの違い


⚠️ 重要:現場で最も混同されやすいポイント

「板厚1.6mmダクト」と「耐火ダクト」は完全に別物です

この2つを混同すると:

  • ✗ 不要なロックウール保温を施工してコスト増
  • ✗ 必要なロックウール保温を省略して検査不合格
  • ✗ 施工後の手戻りによる工期遅延

判断基準:

  • 設計図書に「耐火ダクト」と記載 → 板厚 + ロックウール保温が必要
  • 設計図書に「板厚1.6mm」のみ記載 → 板厚のみ、ロックウール不要

板厚1.6mmダクト(ロックウール保温なし)

以下の区間では、板厚のみが必要で、ロックウール保温は不要です:

区間仕様根拠
防火区画〜FD板厚1.6mm(ロックウール不要)平成12年告示1376号
延焼ライン〜FD板厚1.6mm(ロックウール不要)平成12年告示1376号

図解:

部屋A ─ [FD] ─(板厚1.6mm)─ [防火区画] ─(板厚1.6mm)─ [FD] ─ 部屋B
              ↑ロックウール不要              ↑ロックウール不要

なぜ「板厚1.6mm」なのか──材質による違いも含めて

平成12年告示1376号「ハ」では以下のように規定されています:

ハ 当該防火設備と当該防火区画との間の風道は、厚さ1.5mm以上の鉄板でつくり、又は鉄網モルタル塗その他の不燃材料で被覆すること。

告示では「板厚1.5mm以上」と規定されていますが、鉄板(亜鉛めっき鋼板等、JIS G 3302等)には1.5mmの規格がないため、実質1.6mmを使用します。

ただし、ステンレス鋼板(JIS G 4304等)は1.5mmが規格に存在するため、ステンレス1.5mmで告示の要件を満たすことが可能です。

材質ごとにまとめると:

材質使用板厚理由
鉄板(亜鉛めっき鋼板等)1.6mmJIS規格に1.5mmがなく、1.6mmが最小値
ステンレス鋼板1.5mmJIS規格に1.5mmが存在するため対応可

設計図書に「板厚1.6mm」と記載されている場合は鉄板を前提とした指定ですが、ステンレス鋼板を使用する場合は1.5mmで問題ありません。ただし材質変更を伴う場合は、必ず監理者の承認を得てください。

重要:これらの規定には「ロックウールで被覆すること」という記載がありません。つまり、FDと防火区画の間のダクトは「板厚のみ」でよく、ロックウール保温は不要です。

耐火ダクトとの違い

項目耐火ダクト板厚ダクト(FD〜防火区画間)
板厚1.5mm以上(厨房は材質により1.5mmまたは1.6mm)鉄板1.6mm、ステンレス1.5mm
ロックウール必要不要
目的火炎の伝播を防ぐ不燃材料で風道を構成
使用場所排煙主ダクト、厨房ダクト等FD〜防火区画間、延焼ライン〜FD間

8. 施工前の確認と記録管理

耐火ダクトは、一度保温を巻いたら内部確認ができないため、写真による証拠が唯一の品質証明です。

設計図書・特記仕様書の確認(最優先)

  • 「耐火ダクト」と明記 → 設計図書または公共建築工事標準仕様書による
    • 排煙ダクト:板厚1.5mm以上 + ロックウール25mm以上(特記による。参考値:隠ぺい部25mm、屋内露出50mm)/密度80kg/m³程度(実務参考値)
    • 厨房ダクト:板厚1.5mm以上または1.6mm + ロックウール25〜50mm(特記による)/密度100〜120kg/m³程度(実務参考値。材質は設計図書による)
  • 「板厚1.6mm」のみ記載(鉄板の場合)または「板厚1.5mm」(ステンレスの場合)→ ロックウール不要
  • 保温材の密度指定を確認(80kg/m³、100kg/m³等)

板厚・保温材の確認と記録

  • ダクト板に印刷された仕様表示を撮影(板厚・材質の証明)
  • 厨房ダクトの場合:材質(ステンレス、ガルバリウム鋼板、鉄板等)と板厚の表示を確認
  • ロックウール保温材のラベルを撮影(密度・厚さの証明)
  • 納品書と照合

撮影必須箇所(最低限)

  1. 保温着手前:ダクト板に印刷された板厚・材質仕様、HFDの設置位置
  2. 保温材貼付中:ロックウールのラベル(密度・厚さが読み取れる)
  3. 保温厚さの実測:スケールを当てて測定
  4. 防火区画貫通部:ロックウール充填前・充填中・完了後

検査対応の準備

  • 施工写真(工程順にファイリング)
  • 製品カタログ・納品書
  • 設計図書と実施工の対照表

検査時の想定質問:

  • 「板厚1.5mmの根拠は?」→ ダクト板の印刷表示の写真
  • 「厨房ダクトの材質は?」→ ダクト板の受け入れ写真(設計図書と照合)
  • 「保温材の密度は?」→ ラベル写真

まとめ:耐火ダクトの判断フロー

Step 1:系統の確認

排煙ダクト(SM・SE)の主ダクト → 耐火ダクト必須(板厚1.5mm以上 + ロックウール25mm以上、特記による/密度80kg/m³程度)
厨房ダクト(KEA) → 耐火ダクト必須(板厚1.5mm以上または1.6mm + ロックウール25〜50mm/密度100〜120kg/m³程度)
一般空調(SA/RA/OA/EA) → Step 2へ

Step 2:一般空調ダクトの特殊条件確認

防火区画を2つ以上跨ぐ?
  YES → 選択肢A:各防火区画にFDを設置(通常)
        選択肢B:耐火ダクト(板厚1.5mm + ロックウール25mm以上)でFD省略
                 ※排煙の考え方を流用、行政確認が絶対必須、個別協議必要
  NO  → Step 3へ

Step 3:防火区画貫通部・延焼ライン(耐火ダクトではない)

防火区画貫通(FDと防火区画の間) → 鉄板1.6mm または ステンレス1.5mm(ロックウール不要)
延焼ライン(外壁ガラリ〜FD) → 鉄板1.6mm または ステンレス1.5mm(ロックウール不要)
通常の区間 → 通常のダクト板厚

耐火ダクトの仕様まとめ

ダクト種類板厚ロックウール根拠
排煙主ダクト1.5mm以上25mm以上(特記による)/80kg/m³程度(実務・消防指導)告示第1376号、公共建築工事標準仕様書 3.1.6(厚さのみ)
厨房ダクト1.5mm以上または1.6mm25〜50mm(特記による)/100〜120kg/m³程度(実務・消防指導)火災予防条例、設計図書・消防署指導
防火区画2つ跨ぐ(行政確認による)1.5mm以上25mm以上排煙の考え方を流用(要確認)

検査合格のための条件

  • 「巻く前」の写真が最重要(板厚の鉄板印刷、ロックウールのラベル)
  • 施工写真を工程順にファイリング
  • 監理者との密な連携

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